昨年末最後に届いた「Medical Tribune (12月23,30日 Vol.32 No.51,52)」でインターネットを利用する患者さんの動向で面白い記事がありました。全文は次のURLでご覧になれます。インターネット情報を持って受診する患者が増加Henson博士が最後に述べておられますように、患者さんがご自身の病気について関心をもち、自らいろいろな情報を集めようとされることは、大変良いことだと思います。時に不適切な情報に遭遇する可能性もありますが、ご自身の病気について理解を深めるという有益性がはるかに上回ると思います。日常患者さんに接している医療関係者も自ら情報を持って外来にお越しになる患者さんがこれから増えていくことに対して、寛大な気持ちを持たなくてはなりません。
“話し合い”がさらに重要に
http://www.medical-tribune.co.jp/mtbackno2/3251/51hp/M3251351.htm患者さんにもどういったサイトからの情報を得るべきかも説明していく必要も説かれています。もしそれが国内では公共の医療機関だとするならば、国民の健康・医療知識の向上に役立つ情報を積極的に公共の医療機関が公開してもらうように働きかけなければなりません。
@niftyの喘息患者さんのフォーラム「すこやか村・喘息館」では、同フォーラムが中心となり毎年「喘息デー」というイベントを行っております。私はそれに毎年小児科医として協力しております。イベントは主に講演会や電話・FAXなどの相談などの情報支援活動です。有益な活動と自他認めているものの、ボランタリティーに頼る活動の運営はなかなか大変で、継続的に続けていくためにはメンバーの相当の苦労があります。
こうした活動に参加して感じるのは、個人や任意の団体によるボランタリティーに基づいた支援活動には、自ずと限界があるということです。これは代表の先生もおっしゃっていたことです。患者さんへの支援は、包括的かつ持続できなければなりません。また一時的な盛り上がりでもいけません。活動基盤のしっかりとした組織を作り、情報支援活動を続けるのが望ましいと考えています。現行ならやはり公共の医療機関が率先して行うべき事かもしれません。
インターネットを利用してる患者さんにはどういったニーズがあるのか、情報公開がさらに押し進められたならQOLにどの様に貢献していくのかを明らかにし、それを基に我々は公共の医療機関などに情報公開などの支援活動をさらに求めていかなくてはならないと考えています。