IMPRESS の「INTERNET Watch」で、インターネット上の医療情報の信憑性に関する報告が紹介されていました。ネット上の医療情報は信頼できるか、医者は何が出来るか
http://www.watch.impress.co.jp/internet/www/article/1999/0805/umich.htm
ミシガン大学医学部のJ.Sybil Biermann助教授が癌の一種である「ユーウィング肉腫(Ewing's sarcoma)」について、間違った綴りと正しい綴りを4つのサーチエンジンで調べ、得られた27,000のページからランダムに400のページを選び出して査読にかけたところ、約半分は出所の分からない情報に基づいて、科学的に信頼できるか分からないデータや助言を載せていたと報告していますBiermann氏はこうしたデータを元に、医療情報を探す道具としてインターネットを利用すべきでないと言っているわけではないく、科学的な知識を持つ医者が適切な情報を患者に与える道具としてインターネットを利用するよう勧めている。
特に同氏は、「私はインターネットを使うように患者に勧めます。もしびっくりするような情報や、私が助言した治療法と違う情報があったら教えてくれるように頼み、同時に私が推薦するWebサイト、例えば政府や非営利団体のアドレスを伝えます。私はこれらのことに関して医者がパートナーであるべきだと確信しています。私たちはこれを、患者に彼らの病状に関してもっと多くの情報を与えるための良い機会ととらえるべきなのです」と述べています。
引用のもとになったのは次のURLです。
http://www.umich.edu/~newsinfo/Releases/1999/Jul99/r072699a.htmlこの調査以外にアメリカではインターネット上の医療情報の信憑性についての調査が行われ、不適切なものが多数あるとすでに報告されています。確か以前のメディカルトリビューンの記事で紹介されていたのを覚えています。
しかしBiermann氏が「私はインターネットを使うように患者に勧めます。」と述べている事に大変共感を持ちました。日本インターネット医療協議会(JIMA)の利用者の意識調査で=uどのような情報サイトが役立っていますか?」の質問に対して大学病院、研究機関により運営されるものを62%の利用者が選んでいます。この事実より、インターネットの利用者はある程度正しい医療情報なのかそうでないかの真贋を見分ける力はあると思っています。
紛らわしい情報に出会う確率はありますが、それによって医療関係者との信頼関係を損ねたりするよりも、有益な情報にたどり着くことをもっと期待してもよいと思っています。私も患者さんにインターネットを利用し情報を得るように勧めています。
でもこれからますますワケの分からない情報が溢れだして「患者さんにだけは使わせたくない」、そんなインターネットにはしたくないですね。
それから、、このトピックに掲載するネタは、自分で探すようにしなくてはいけませんね。(謝 => Impressさま)