JAMIC JURNAL と言う開業指向の医師をターゲットとした雑誌ですが、バックナンバーを探してホームページを見ていたら、医療情報とその信憑性を問題にした面白い記事が2つありました。問題多い胃腸病のインターネット情報
http://www.so-net.ne.jp/medipro/jamic/journal/bn/9804/wnf/wnf.htm> アメリカでは医学に関するインターネット情報サービスが花盛りだ > が、胃腸病は非常に多い病気で、しかも慢性患者も多いこともあり、 > 胃腸病に関するインターネットによるアドバイスは特に多い。オハイ > オ州のクリーブランド・クリニック基金に所属する医師J・B・オコ > ンナー博士らがその種の情報について最近調査したところ、胃腸病に > 関する情報はその約10分の1が、問題があるものや、はっきり間違っ > た情報だったという。 > オコンナー博士らは、4つの胃腸関連の病気について、インターネ > ット情報を調査し、評価した。4つの病気は膵臓癌、十二指腸潰瘍、 > C型肝炎、そして刺激性腸症候群だった。 > 博士らは、まずこれらの病気に関して、標準的な医学書に見られ > る、オーソドックスないしは適切な療法と考えられる評価基準を設定 > した。 > 政府機関や大学、医学組織などが開設しているウェッブサイトの情 > 報は、すべて、信頼すべき情報を揃えたものだった。 > サイトの数は数千にものぼっているが、博士らは4つの病気に関 > し、アトランダムに各25のサイトを選んで調査した。計100のサイト > のうち、政府機関提供は17だった。18は大学、31は民間組織ないし > 薬剤関連組織のものだった。医学組織と医師グループは各9、3が患 > 者のグループによるものだった。残りはスポンサー不明だった。 > 非オーソドックス的情報の多くは、栄養剤の多量摂取を薦めるもの > や、薬草的なものを薦めるものが多かった。そして問題が多いアドバ > イスは、このジャンルのサイトに集中していた。 > オコンナー博士はアメリカ胃腸学会の例会で行った報告の中で、イ > ンターネット医学情報は、必ずしも内容的に信頼できるものばかりで > はないことを警告した。 > 自分で患者向けのウェッブサイトを開設しているジョンズ・ホプキ > ンス大学の腫瘍学センターの教授S・ゴー博士は、ウェッブサイト情 > 報は無制限なので、内容に問題のあるものも多く、消費者はまず提供 > 者が誰かに注意した上で参考にするようアドバイスした。香港の医療ウェッブサイトのパッとしない評判
http://www.so-net.ne.jp/medipro/jamic/journal/bn/9802/wnf/wnf.htm> 最近は香港でもインターネットによるメディカル・サービスが花盛 > りだ。インターネットによるメディカル・サービスが医者よりも便利 > なのは、365日やっていて、24時間営業であり、医者のように、出か > けていって、長く待たされることもないことだが、それなりに、欠点 > もある。 > まず、ウェッブサイトの数が膨大で、どれを選ぶかに迷う。あらか > じめ、ある程度試して、探し方や信頼性の見当をつけておかないと、 > いざというとき、すぐに役には立たない。 > 医療ウェッブサイトは開業医と違ってライセンスもいらず、何の規 > 制もないから、どれもが信用できるわけではない。 > 香港のニュース週刊誌『エイシアウィーク』が西洋医学のベテラン > 家庭医に、いくつかのウェッブサイトをテストしてもらったところ、 > 医師は、ウェッブサイトを医師代わりに頼る場合は、「注意したほう > がいい」と忠告した。 > あるウェッブサイトは「セロリーはナトリウムを含むから西洋医学 > は患者にあまり食べないように忠告しているが、セロリーは筋肉をゆ > るめ、血圧を下げ、慢性皮膚病を予防する」としている。医師は「セ > ロリーの含むナトリウムは微々たるもので食べて問題ない。筋肉をゆ > るめ、慢性皮膚病を予防するような薬効は、どこを調べても出ていな > い」という。「子供の鼻はいつも塩水でスプレーして清潔に保てば、 > 耳の感染症を防げる」と忠告しているウェッブサイトもあるが、医師 > は「そんな必要はなく、子供は必要なら鼻をかむ。スプレーは耳の病 > 気の予防などにはならない」という。 > 医療ホームページはかなりいい加減なものも多いから、鵜呑みにし > ないことが大切で、スペルに誤りがあったり、素人でもわかる誤りが > あるものもあるそうだ。 All Rights Reserved, Copyright (c) 1998 (株)日本医療情報センター海外ではこの様にホームページで紹介される医療情報の信憑性を問題にする記事が、す でに出ているようです。今後国内でも医療情報を公開しているホームページについて その真贋を問われるようになるのでしょう。