第18回近畿外来小児科学研究会:開催日 2010-04-11
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演題
小児の新型インフルエンザ患者に対するタミフル、リレンザの有効性の検討
演者
○西村龍夫、絹巻 宏、熊谷直樹、卯西 元、幸道直樹、西原 信、田草雄一、松下 享、前田雅子
所属
近畿外来小児科学研究グループ(KAPSG)
抄録

 小児の新型インフルエンザ患者に対してタミフル,リレンザの投与が臨床経過に及ぼす影響と,合併症,予後を多施設共同で調査した。各参加施設で,2009年10〜12月に診断した連続した20名の新型インフルエンザ患者(迅速キット陽性例)を対象に、1週間の経過観察を行った。抗インフルエンザ薬は各施設の判断によって投与した。対象年齢を0歳から12歳とし、無効なデータを除いた140例の症例を対象として多変量解析を行った。37.5℃以上の発熱期間は、年齢や性別には影響されなかった。初診時までの最高体温と発熱から来院までの時間は有意に発熱期間を延長した。タミフルの投与は発熱期間を短縮したが、リレンザの投与は影響しなかった。けいれんと異常行動はタミフル投与群のみに見られたが、症例数が少なく統計解析はできなかった。今回の結果から、新型インフルエンザに対してタミフルの有効性が確認された。


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