演題新型インフルエンザに対する麻黄湯治療効果についてのアンケート調査演者○山本勝輔、山本威久、溝口好美、金野浩、伊橋舞、安西香織、酒井絵美子、高野美香、下辻常介所属箕面市立病院 小児科抄録平成21年8月から11月に当科外来で臨床的にインフルエンザ(flu)感染と診断し麻黄湯を投与した329名に、内服状況、解熱日、異常行動、関節痛・頭痛、副作用に関するアンケートを郵送し、診療録からの情報と合わせて検討した。
回答は167通(回答率50.8%)。男性103名、女性64名。年齢は1歳4カ月から16歳9カ月(中央値8歳6カ月)。麻黄湯単独群は57名、抗ウイルス剤併用群は110名であり、発熱期間はそれぞれ1.4±1.0日、1.5±1.2日であった。発熱期間、関節痛・頭痛、異常行動、副作用発現のいずれにおいても両群間で有意差を認めなかった。
新型flu感染症の抗flu薬単独投与群における平均発熱期間は1.91±0.98日との報告がある。今回の検討から麻黄湯投与の安全性は確認されたが、併用投与の有効性は外来患者においては認められなかった。