第18回近畿外来小児科学研究会:開催日 2010-04-11
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演題
新型インフルエンザに対する麻黄湯治療効果についてのアンケート調査
演者
○山本勝輔、山本威久、溝口好美、金野浩、伊橋舞、安西香織、酒井絵美子、高野美香、下辻常介
所属
箕面市立病院 小児科
抄録

 平成21年8月から11月に当科外来で臨床的にインフルエンザ(flu)感染と診断し麻黄湯を投与した329名に、内服状況、解熱日、異常行動、関節痛・頭痛、副作用に関するアンケートを郵送し、診療録からの情報と合わせて検討した。

 回答は167通(回答率50.8%)。男性103名、女性64名。年齢は1歳4カ月から16歳9カ月(中央値8歳6カ月)。麻黄湯単独群は57名、抗ウイルス剤併用群は110名であり、発熱期間はそれぞれ1.4±1.0日、1.5±1.2日であった。発熱期間、関節痛・頭痛、異常行動、副作用発現のいずれにおいても両群間で有意差を認めなかった。

 新型flu感染症の抗flu薬単独投与群における平均発熱期間は1.91±0.98日との報告がある。今回の検討から麻黄湯投与の安全性は確認されたが、併用投与の有効性は外来患者においては認められなかった。


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