演題MLインフルエンザ流行前線情報データベースから見た、新型インフルエンザ(A:H1N1pdm)の臨床症状について演者○西藤 成雄1)、砂川富正、谷口清洲2)所属1) 西藤小児科こどもの呼吸器・アレルギークリニック(守山市)抄録
2) 国立感染症研究所感染症情報センターMLインフルエンザ流行前線情報データベース(ML-flu)は、インフルエンザの検出報告を通年性に診断医から受け取り、Web上リアルタイム集計表示を行っている。ML-fluは、2000年冬季より運営を始め、協力医は毎シーズン380〜400名程度。報告数の推移は、感染症週報と非常に高い相関を持つ(相関係数 0.81〜0.99)。
2009年5月から現在までに、8433件の新型インフルエンザ(H1N1pdm)報告を受けた。H1N1pdmの臨床症状について、過去のシーズンと比較検討した。
男女比では、男性 54.0%、女性 46.0%と、男子の報告がやや多い。年齢分布では、10-15歳の報告が他のシーズンに比べ突出して多い。重症例(特異例を含む)の報告は、昨シーズンの報告では6例であったが、今シーズンでは29件。コメント欄に神経症状(痙攣など)の記載がある症例は、昨シーズン20例、今シーズン12例。呼吸器症状(肺炎など)の記載は、昨シーズン7例、今シーズン17例であった。