演題迅速検査法で診断した肛囲溶連菌性皮膚炎 ―溶連菌は皺を好む―所属・演者うえむら小児科内科クリニック 植村幹二郎抄録A群β溶連菌が皮膚に直接病変を生じる表在性の疾患として、溶連菌性膿痂疹・肛囲溶連菌性皮膚炎が知られている。今回、迅速検査法により肛囲溶連菌性皮膚炎と診断した6人を経験した。肛門周囲の異常が主訴で来院することが多いが、他の疾患の受診でたまたま見出せることもある。特徴は肛門周囲の境界鮮明な紅斑で、糜爛を伴うこともある。
本邦において1998年以降皮膚科での報告は散見されているが、小児科領域では全く見られない。日常の小児科外来では時に遭遇する疾患であり、小児科の外来には咽頭扁桃用の迅速診断キットはベッドサイドにいつもあるので容易に診断ができる。
迅速検査法によって診断した溶連菌性膿痂疹の症例も含めて供覧する予定です。