演題ステロイドの短期間投与で外来管理しているPFAPA症候群の2例所属・演者医療法人武知小児科内科 武知哲久抄録PFAPA症候群と考えている2例を報告する。1例目は5歳男児、1歳11か月より現在までに滲出性扁桃炎、発熱、時々の口内炎、頚部リンパ節腫脹を31回繰り返している。2例目は3歳5か月の女児、1歳8か月より現在まで13回の滲出性扁桃炎と発熱持続のエピソードがあり、8回は入院による点滴抗生剤治療を受けていた。2例とも溶連菌、アデノウィルスなどの特異的検査は陰性で臨床経過は抗生剤に反応せず、有熱期間は5日から10日でCRP 5.0mg/dl以上の炎症反応を認めていた。1年半前よりPFAPA症候群を疑い、最近ではプレドニゾロン1mg/kg1回のみの投与で速やかな解熱を得ている。2例とも無熱時には検査値に異常なく健康である。滲出性扁桃炎の病態で自然治癒するものは少なくないが、今回の2例では5日以上の発熱に加え、全身倦怠が強いためステロイドの短期間投与は疾病管理に有用な方法と考えられた。