第15回近畿外来小児科学研究会:開催日 2008-11-23
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演題
カンピロバクター腸炎が増加している!
演者
絹巻小児科クリニック(吹田市) 絹巻 宏
抄録

 細菌性腸炎は小児科外来のcommon diseaseの一つであり、重症例は少ないが、重要な疾患である。しかし診療所からの臨床統計の報告は少ない。当院で1991年4月から2008年9月までの17年6か月間に経験した細菌性腸炎727例について、起炎菌の年次推移を中心に検討した。その結果、2003年頃からカンピロバクター腸炎が明らかに増加していることがわかった。近年の食中毒統計が示すところとほぼ同じである。サルモネラ胃腸炎は減少しており、最近5年間の起炎菌の内訳は、カンピロバクター70%、カンピロバクターと病原大腸菌の混合感染13%、病原大腸菌13%、サルモネラ4%であった。感染症発生動向調査ではすべての感染性胃腸炎が一括して集計されており、細菌性腸炎の動向を知ることはできない。一部の定点において細菌性腸炎のモニターを行うことを提案する。


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