演題小児2次輪番協力病院での血液培養陽性15例の検討所属・演者土庫病院小児科(大和高田市) 西原 信、 土庫こども診療所(大和高田市) 石丸 敏博抄録2005年4月から2007年5月の25ヶ月間で、主に3歳以下の発熱児を対象として、189例に血液培養を行った。陽性例は15件(7.9%)であった。
検出菌種は、肺炎球菌11例(PSSP7例PISP1例PRSP3例)、インフルエンザ桿菌typeb2例、B群溶連菌1例、カンピロバクター1例であった。最終診断は細菌性髄膜炎3例、菌血症+髄液細胞増多1例、眼窩蜂窩織炎1例、菌血症10例であった。熱性痙攣なし群と熱性痙攣あり群では5.5%(9/165)vs25%(6/24)(p=0.01)と有意差がみとめられた。平均月齢は21.5ヶ月(15日から48ヶ月)。採血時の白血球数は平均20900個/μl(7300-33500)。転帰は外来管理6例入院管理9例で全例軽快治癒したが、家族の希望等で翌日他院へ転入院した例も5例と少なくない。
軽症が多い小児救急の現場で重症細菌感染症が見逃されることがないように、血液培養の施行基準や白血球増多+熱性けいれんの「菌血症疑い」児の取り扱いと治療について考察する。