■ 第7回近畿外来小児科学研究会・一般演題抄録
- 演題
- 8.当院における地域連携小児夜間・休日診療の有用性についての検討
- 演者
- ○山田至康、佐々木香織、親里嘉展、梶山瑞隆、井上祐司、新谷幸弘
- 所属
- 六甲アイランド病院小児科
- 抄録
- 【目的】当院では2003年4月より地域連携小児夜間・休日診療を開始し、開業医と勤務医が協力し地域の救急医療に取り組んでいる。現況を調査しこの制度の有用性と方向性について検討する。【方法】この体制は灘区、東灘区等の開業小児科医20名が休日の日勤帯に病院の救急部で外来を行い、病院小児科医が病棟で入院に対応する。地区の医師会、小児医会と覚書を交わし病院の規定、補償の上に実施している。【結果】9ヶ月間の出務日数51日に開業小児科医延べ89名が出務し、外来受診者1356名、入院数45名(入院率3.7%)の診療に当たった。【考察】この体制は勤務小児科医の業務を軽減できること、病院の救急室を使用するため検査や入院ベッドの確保が容易にできること等の利点がある一方で、出務者のスケジュール調整の煩雑さ、稼働時間の短さ、病棟拘束医の必要性等の課題を残している。【結論】この制度はあくまで市民の生活圏を基本としたもので、更に広域の子ども医療圏における中心となる基幹病院との連携によって初めて機能を発揮するものである。