- 演題
- けいれん重積の初期管理と脳波モニター
- 演者
- 大谷和正 1)、島津伸一郎 2)
- 所属
- 1)おおたにクリニック 、2)国立療養所和歌山病院小児科
- 抄録
- けいれん重積は小児救急の現場では比較的多い病態であるが、治療と平行して脳波をモニターする施設は少ない。最近自院で経験したけいれん重積の2例に治療前から脳波モニターを施行し、興味ある所見を得たので報告する。1例目は1歳、男児。初発の発熱時けいれんが左顔面・左上下肢のけいれん重積となった。2例目は3歳、女児。軽度の右片麻痺を有する症候性局在関連性てんかん。過去にも重積の既往がある。来院時右顔面・上下肢の間代性けいれんが持続していた。2例ともDiazepam静注後に臨床的けいれんは消失したが、脳波上はいわゆるsubclinical ictal patternが持続していた。1例目はDiazepamの追加投与にて、2例目は経過観察によってsubclinical ictal patternは消失した。脳波モニターはけいれん重積発作消失後の治療選択・経過観察・意識障害の鑑別に有用である。