第3回近畿外来小児科学研究会・一般演題抄録
演題
大阪府富田林市の予防接種委託医に対する麻疹及び麻疹予防接種KAP調査について
演者
○藤岡雅司 1)、安井良則 2)、砂川富正 3)、奥野良信 4)
所属
1)(医)ふじおか小児科、富田林医師会 2)堺市保健所 3)横浜検疫所検疫課・国立感染症研究所感染症情報センター 4)大阪府立公衆衛生研究所
抄録
 昨年の本学会において、砂川らは大阪府堺市における麻疹予防接種に関する保護者のKAP(知識、態度、実際の行動)調査結果を報告した。今回われわれは、麻疹予防接種に深く関わる職種、とりわけ予防接種委託医に対する KAP 調査が今後の麻疹対策にとって極めて重要であると考え、大阪府富田林市において予防接種委託医に対する KAP 調査を実施した。平成14年1月、富田林医師会の協力の下、富田林市と個別予防接種の委託契約を結んでいる医師全員に対し、麻疹及び麻疹予防接種調査票を送付した。質問は16項目からなり、その主なものは、予防接種に関する情報収集、ワクチンの保管と準備、麻疹感受性者確認の方法、卵アレルギー児に対する対応、接種勧奨年齢、予防接種の必要性、麻疹による年間推定死亡者数、麻疹罹患者のうち未接種者の割合、成人麻疹の定義、日本の麻疹対策の現状、麻疹対策の責任の所在等であった。予防接種委託医の現状を把握する上で、興味ある調査結果が得られたので、今後の方策についても併せて報告する。