第2回近畿外来小児科学研究会・一般演題抄録
演題
ロタウイルス10年間の検出状況について
演者
○吉田賢二郎1)、武田浩幸1)、藤井美佐1)、児玉由紀子1)、稲本雅寛1)、梶 勝史1)、圀府寺美、木野 稔、中野博光
所属
中野こども病院(大阪市) 臨床検査科1)
抄録
 ロタウイルス感染症は、毎年冬季に流行するとされているが、当院における検出状況を過去10年間にさかのぼって検索し、その流行期を気象条件(気温、湿度、降水量)とあわせて検討した。

【対象および方法】
 平成3年1月〜平成12年12月にロタウイルステストパックとイムノカードロタウイルスSTをもちいてロタウイルス抗原検査を行った便検体のべ11,360検体中、陽性を示した3,976件

【結果と考察】
 平成7年以前は、平均気温が最低を示した12月〜2月と流行のピークが同時期であったが、平成7年以降は3月〜4月の春先にピークを向かえる年が多くなった。平成10年と11年の7月・8月に30件以上検出された。流行期が移行したことは気象条件とは相関しなかった。