- 演題
- 臨床心理士による外来フロアー・マネージャー制への取り組みについて
- 演者
- 長濱輝代*、徳明雅恵*、竹山佳江*、圀府寺美、木野稔、中野博光
- 所属
- 中野こども病院(*児童心理研究所)(大阪市)
- 抄録
- 小児科外来を受診する患者は身体症状を言語化できない乳幼児が多く、そのため患児や家族は受診への不安を強く感じていると考えられる。本院では、常勤の心理士が心理的アプローチを用いながら一般診察前の問診を行っている。これは、来院した親の訴えを共感的に理解し、言語化されないメッセージを診察室に伝えるなど、医師と患者の信頼関係の橋渡し役として大いに役立っている。さらに、昨年から来院患者数の多い日には、心理士が待合いに出向いて患者の誘導を行いながら家族から情報を得るフロアー・マネージャー制度を取り入れた。受診患者の動向の把握が容易になり、患児のみならず親子関係や兄弟関係、来院時から診察待ち時間の様子、診察後の患児や家族の表情の変化など、子どもを取り巻く環境をより広く観察することができた。