X線写真は喘息の診断はもちろん、それ以外にも肺炎や気胸などの合併がないか、喘息と紛らわしい病気の診断にも欠かせないものです。X線の被爆を心配される方がまれにおられますが、X線写真から得られる体の情報は多く大切な検査です。しっかり受けて体の事はキチッと調べておきましょう。
胸部立位正面
このお子さんは頻回に喘息発作が生じていたにも関わらず、民間療法にて長い間治療をされていました。
喘息により肺の含気が多くなり、肺野は明るく(写真では黒く)抜けて見え、横隔膜の位置も下がり、心臓は肺に圧迫されて長細い「滴状心」と言われる形になっています。
胸部立位側面
同じお子さんの胸部を横から撮影したものです。肺の含気が高まったために、前胸部が飛び出した「樽状胸」と言われる形になっています。